民間企業希望者

就職活動の流れ

1.自己分析が必要なわけ

自己分析とは、過去の経験などから自分の特徴や価値観を言語化していく作業のことをいいます。自己分析は就職活動の大切な第一段階。なぜ今更自己分析の必要があるの?と思うかもしれませんが、きちんと自己分析ができていないと、自己PRもあやふやになってしまい、初対面の人事担当者に「自分はこういう人です」ということがうまく伝わりません。

また自己分析をすることによって、「何をしたいのか」が明らかになり、就職活動の鍵である「自己PR」をする際にも、ありのままの自分をうまく企業に伝える(PRする)ことができるようになります。

自己分析は、やったからといってすぐに正しい解答が得られるものではないので、繰り返し行うことが重要。自己分析を深めていくことが、限られた時間の中で本当に自分にあった就職先を見つけるための秘訣です。

2.業界・職種研究をしよう

業種とは、製造業・サービス業など、企業の主な事業分野により分類したものです。そして業界研究は、皆さんが実際の就職活動時に企業を選択するための第一歩です。学生である皆さんの知っている業種は、そう多くはないと思います。自分の知らない他の業種は先入観や特定のイメージをもって見てしまいがちですし、先入観やイメージを払拭するためにも、業界研究は大切なのです。

また、業界研究と同様に大切なことが「自分は何をしたいか」を考えて職種を理解し、把握しておくことです。つまり職種研究。職種とは、個人が職場で与えられた一定範囲の仕事の分類のことを言います。大別すると営業職、事務職、技術職、専門職に区分できますが、同じ職種でも、仕事内容や求められる人材像は企業によって異なるので、企業ごとにきちんと調べることが必要です。

3.企業研究の重要性

自己分析、業界・職種研究がひと段落ついたら、次は具体的な企業研究に入りましょう。企業研究は、皆さんが就職志望企業群としての企業を絞り込むことです。適切な企業の研究は、その後の企業選択、そして就職の成否の鍵を握る非常に重要なものであるといえます。

「大手だから」「安定しているから」など、世間体や見栄を優先して企業研究することは絶対にせず、その企業が「自分にとって良い会社であるといえるか」ということを前提に考えることが大切です。

4.企業へエントリーしよう

エントリーとは、あなたが「その企業に関心があります。志望しています」と意思表示すること。エントリーしたからといって、必ず説明会に参加したり採用試験をうけなければならないという訳ではありません。少しでも興味のある会社であればどんどんエントリーしておきましょう。エントリーした企業数が、その後の就職活動を左右するといっても過言ではありません。

例年3月くらいに各就職情報会社のサイトがオープンします。就職情報会社のサイトへ登録すると、複数の企業へ一度にエントリーできるという機能がついていますので、それを利用して多くの企業にエントリーすることができます。また、各企業のホームページからエントリーすることも可能ですので、インターネットやメールを活用してエントリーしていきましょう。

5.エントリーシート・履歴書を提出する

エントリーシートとは、企業が独自に作成している応募書類のことです。会社説明会や面接の前に提出させる企業が多く、事実上の第一関門といえるでしょう。内容は、履歴書と自己紹介書を合わせたもので、多くの企業が第一次選考に活用しているのが現状です。

エントリーシートは自分を売り込むプレゼンテーションツールだと考え、魅力的なシート作成を目指しましょう。提出のピークは3月ですので、そのために自己分析をしっかりし、マニュアルに沿った解答ではなく、自分の持つ個性を魅力的に表現できるよう準備しておきましょう。 履歴書はあなたの顔です。あなたがどんな人なのか分かるように自己PRし、伝えたいことを絞って、簡潔にまとめることが大切です。

6.試験を受ける(筆記試験・面接)

筆記試験は面接時の基礎資料の材料にされるほか、一定のレベルに到達しているか判断するための『ふるい落とし』の材料として使われています。筆記試験や適性検査はエントリーシートと異なり、限られた時間で結果を出す必要があります。また、事前の準備が不十分だと連戦連敗となる危険性もありますが、それほど多くのパターンはないので、事前に十分な準備をすることで対策を練っておきましょう。

企業はエントリーシートと筆記試験だけでは学生を理解することはできません。そこで企業は面接で学生の考え方、意欲、人柄、仕事に対する熱意や情熱、誠実さなどを評価しようとします。面接で企業が学生を評価する重要なポイントの1つがコミュニケーション能力。仕事は1人で行うものではありません。ましてや同僚とのチームワークだけではなく、価値観や企業風土が異なる他社との関わりでビジネスは成り立ちます。それだけに、考えや思いを伝えるコミュニケーション能力が重要な判断材料とされています。

また、面接では、付け焼刃は通用しません。日ごろから礼儀正しい態度、挨拶・返事・お礼をするように心がけることはもちろん、あらかじめ自分の希望する業界や企業がどのような面接を実施しているかなどを調べるなど、準備をしておくことも大切です。

就活2ndステージ『夏からはじめる就職活動』

  • 公務員試験を受験していて、夏から民間の就職活動を始める場合は…?
  • 留学先から帰国し、今から就職活動するのだが間に合うのだろうか…?
  • もう10月なのに内定を獲得していない…。

POINT

  1. 秋以降に採用活動を行う企業や通年採用を実施している企業は多数存在する。
  2. 基本は、自己分析と会社研究をしっかり行うこと。
  3. キャリア支援センターを活用しよう。

ここ数年、企業の採用意欲は高まっています。秋以降に採用活動を行う企業や、年間を通じて採用活動を行う通年採用を実施する企業が増えています。

とはいえ、採用人数はあくまでも若干名の場合が多く、大々的に採用活動を行っているわけではないようです。キャリア支援センターに届く求人情報や、就職情報サイトに掲載されている秋以降の採用情報などを活用してください。ただし、基本はしっかりと自己分析と会社研究を行うこと、これに尽きます。